たくさんのお運び、誠にありがとうございますm(__)m。Web亭落語講座、案内人の落語語朗(らくごかたろう)と申します。皆様に落語の魅力を紹介しております。

笑う門には福来るなんて申したりいたします。日本人は昔から笑いを徳としてきたのでございますな。ことわざでは、いつも笑いに満ちている家には自然に幸運が訪れる、明るく朗らかにしていれば幸せになれるという意味です。

皆さんにとって幸せとは何ですか?価値観の多様化ということが云われるようになって久しいですが、やっぱり健康第一というのは多くの人の願いなのではないでしょうか。実は笑いと健康にはとても密接な関係があるのです。

まずは、笑いと逆の哀から触れますが、悲しくて、悲しくてどうしょうもなくって、思いっきり泣いてしまった時、かえって、スッキリしたりしませんか?それは体の中のストレス成分が涙にのって流れ出てしまうからなのです。思いっきり笑った時にもちょっと涙が出ます。だから、スッキリした気分になるのですな。涙腺って、不思議なものですな。

しかし、笑って涙が出なくても気分が晴れやかになることもあります。それはどうしてなのでしょうか。それは、毛細血管の隅々に酸素が充分に行き届くからなのだそうです。笑う時に吸う息の量、吐く息の量は通常の呼吸の10倍以上なのだそうです。

その時に吸いこまれた酸素は体じゅうの毛細血管に一気に行きわたり、細胞の活動を活性化させるのだそうでございます。深呼吸で心が落ち着くのと同じ原理というわけですな。

また、お風呂に入っている時も同じ効果が得られるそうです。湯船につかって気持ちよくなり、「ふぅ~」というあれ、日本人の長寿はあれがあるからだそうなのですな。立川志の輔師が「新八語朗出世」の枕(お噺の本筋に入る前のMCのようなもの)でおっしゃっておられました。なるほど、ガッテンいたしました。

それなら、落語で思いっきり笑って健康になってしまおうではないですか。落語の滑稽噺、人がよくて飾り気のない与太朗が引き起こすドタバタ騒動…「そんなことあるわけない」と感じる人もいるでしょうし、「あぁ~あるある」と感じる人もいるでしょう。だから面白いのです。

自分を奮い立たせたい時、好きな音楽を聴いて元気をもらう人は多いのではないかと思います。お仕事、学校に行く前に電車の中で好きな音楽を聴いていられる方はたくさんいられます。落語も同じようにいつでも何処でも、手軽に楽しむことができるので、いつでも何処でも元気になれます。

落語は不思議な演芸です。言葉だけでも充分に楽しむことができるのです。そりゃ、落語のだいご味は噺家さんの仕草や表情も大事な要素です。しかし、何度か聴いているうちに噺家さんの言葉からひろがるインスピレーションが広がります。

一日一つ小噺を仕入れて、あなたの友人に披露、その友人が笑えば、あなただけではなく、あなたの友人も健康に幸せになってしまいますです。幸福の伝道師、まるで噺家さんのようです。

以上、笑と健康の一席でございます。お後が宜しいようで…m(__)m