落語の舞台を旅しよう。落語に登場する土地の景観や美味しいもの

たくさんのお運び、誠にありがとうございますm(__)m。Web亭落語講座、案内人の落語語朗(らくごかたろう)と申します。皆様に落語の魅力を紹介しております。

落語を聴いておりますと、いろいろと知らないところの地名が出てくることがございます。それと申しますのも落語の演目には旅噺という分野があるからでございます。江戸時代はお伊勢参りをはじめとする神社仏閣への参詣が人生最大のレジャーでございました。それだけに、昔の人たちは旅を思いっきり楽しみ、その旅の道中が落語のネタになったのでございます。

今日はそんな、落語に登場する地名や土地を取り上げて、あわせて、その土地の名物や美味しいものも紹介いたしたく…皆様が旅行に出かけられた時の参考にしていただければと思いますし、こちらの話題がきっかけになって、旅行に出かけられたりしていただいたりということがありましたら、とても嬉しい次第でございます。

さて、ご紹介いたしますのは上方落語の演目「愛宕山(あたごやま)」でございます。京都の北西、丹波の国と山城の国の境にそびえる愛宕山は比叡山、鞍馬山とともに京都近郊で親しまれている山でございます。山岳信仰が盛んで、愛宕神社は古来から火事を防ぐ神様とされてきました。京都の家庭や飲食店のキッチンには現在でも愛宕神社の火の用心のお札がよく貼られています。

また、かの明智光秀は本能寺に討ち入る前に愛宕神社に参詣して、連歌の会を催し、「時は今 あめが下しる 五月哉」と詠んでおります。この発句は時と土岐(光秀は美濃源氏の土岐氏)と雨と天(あめ)が掛けられていると云われています。天(てん)が土岐氏の光秀に天下をくださる、という解釈です。

現在は京都市の右京区にあたる愛宕山周辺は古来、都の貴族の別荘地として人気のあるところで、市街地とは異なりのんびりとした風光を楽しむことができます。そんなことから、京野菜の産地でもあり、聖護院大根、加茂なすなどが有名です。

こんな野菜でつくった京都の御漬け物でお酒をやってごらんなさい、上品な心持にひたれます。もちろん、ごはんのおかずにしても思わずおかわりしてしまいます。双方とも杯がすすんでしまうわけですな。

また、京都北西はお菓子が美味しいのでも有名です。嵯峨野の竹林を模した竹の形の筒に水羊羹を詰めたものや、京都市の木である北山杉を模した銘菓、お土産にしたら喜ばれますよ。

右京区には太秦映画村もございます。愛宕山、嵯峨野、嵐山、太秦辺りを散策して、美味しいものを頂く…今度の京都旅行のプランはこんなプランはいかがでしょうか。

落語、「愛宕山」は京都の旦那と幇間が舞妓、芸妓を連れて愛宕山に野分(ピクニック)に行く賑やかなお噺です。枝雀師匠はこのお噺で英語落語に挑まれました。また、江戸落語でもこのお噺は語られていますが、愛宕山の発音はあたごさんになっています。上方落語でも江戸落語でも山唄を唄う場面があり、語りとは別の面で噺家さんの芸の見せ所になっています。

以上、落語の舞台を旅しようの一席でございました。お後が宜しいようで…m(__)m