落語の演目を活字で追ってみよう。読んでみたい落語の本はこれ

たくさんのお運び、誠にありがとうございますm(__)m。Web亭落語講座、案内人の落語語朗(らくごかたろう)と申します。皆様に落語の魅力を紹介しております。

落語は不思議な芸事です。噺家(落語家)さんが実際に演じているのを鑑賞するのも楽しいし、音声だけでも楽しむことができます。落語を活字で追ってみるのもまた楽しいものでございます。純粋な楽しさとまた別のところ、活字だと実際にお噺を聴いて刺激された感性とは別のところで、何かを感じたりして新しい発見があったりします。

『人間、誰でも怖いものがございます。それは何故かと申しますと、生まれた時の胞衣(えな)、あれを地面に埋めますな。その上を最初に通ったものが怖いものになるのでございます。イヌやネコが通ったり、ヘビが横切っていったりすることがございましょう。昔はそんな云い伝えがあったもんだから、父親が胞衣を埋めた地面をわざと踏んだりする習慣もあったものでございます』

古典落語、「饅頭こわい」の出だしの部分でございます。胞衣って、ご存じでございましょうか。もし、ご存じない方がこの部分を聴いていたとしたら、噺の面白さの細部を逃してしまいます。胞衣とは後産(あとざん)のことでございます。活字だと、その場で辞書を引くことも可能です。そして、昔はそんな習慣があったのか、とあらためて感じてしまいます。

古典落語は台本を元に伝承されたものであります。現代では、もそんな台本のように、落語を活字で触れることができる書籍はたくさんあります。お手軽なものとしては、講談社学術文庫刊の「古典落語」でございましょうか。こちらは続編も出ております。ちくま文庫の「落語百選(春、夏、秋、冬の全4冊)」もおすすめでございます。

子供さん向けの落語の絵本だってたくさん出ております。どことなく、昔噺に似た雰囲気のところがあるのでございますが、落語のお噺ですからきちんと落ちがついております。そういえば、立川志の輔師匠は持ちネタの新作落語、「こぶとり爺さん」のなかで、こぶとり爺さんの昔噺はどこが落ちなの?そもそも題名は「こぶとられ爺さん」なんじゃないの?と笑いを誘っておられました。

話がそれました…桂文我師匠は多数の落語をに関する著書をお持ちですが、絵本や紙芝居の秀作も著わしておられます。考えてみれば、落語のようにほのぼのとできるお噺、子供にとっても楽しいものですし、親の目からみても、情操教育に持って来いってところでございます。

落語の本ではありませんが、主婦の友社刊行の「頭のいい子をそだてるおはなし366」という本は、子供が眠りにつく前、一日の終りにおはなしを一つ、というテーマの本なのですが、昔話や伝記とともに落語を載せています。

また、岩波書店刊行の「桂米朝集成」、こちらは米朝師匠の落語論や対談、上方文化論の他、ご友人やご門弟についての著述もあり、落語の博識家になってみたいな…と感じておられる方は必読でございます。

以上、落語の演目を活字で追ってみようの一席でございます。お後が宜しいようで…m(__)m